第9回鹿島杯女流将棋トーナメント決勝戦
   対局風景
2004年9月12日(日)、東京・赤坂の鹿島KIビルにて、「第9回鹿島杯女流将棋トーナメント」
決勝戦の公開録画が行われました。
 
清水二冠石橋四段
決勝に駒を進めたのは、5年ぶり3度目の優勝をねらう清水市代女流名人・女流王位と、
2年ぶり2回目の優勝を目指す石橋幸緒四段。(→トーナメント表
 
大盤解説場1大盤解説場2
大盤解説場には、鹿島杯決勝初の師弟対決の行方を見守るべく、約200名のファンや
女流棋士、関係者が詰めかけました。
 
準決勝までの模様準決勝までの模様
お好み対局に続いて大型ビジョンに今期ここまでの戦いの様子が映し出され、いよいよ本番。
 
      対局開始前
今回は、昨年まで対局場だった「アトリウム」に大きなオブジェが増えたため使用できなくなり、
代わって打ち上げ会場だったスペースに盤駒を設営したとのことでしたが、こちらも竹の緑が
鮮やかな素敵な空間でした。
 
初手を指す清水二冠 対局開始を待つ石橋四段
戦前のインタビューで、清水二冠は「師匠としては、弟子と対戦するのはうれしいかどうか
わからない。顔を見ないように指したい」と複雑な心境をのぞかせました。一方、石橋四段は
「師匠にはいろいろな場面でかわいがっていただいているが、そろそろご褒美をいただきたい」
と闘志を前面にあらわします。
 
大盤解説 大盤解説・深浦康市八段の予想通り、
戦型は石橋四段のゴキゲン中飛車に。
「清水さんは、将棋に加えて姿勢なども
他の模範という意味で、男性棋士にとっ
ての谷川棋王のような存在。石橋さん
は、奨励会員との研究会にとても熱心
に取り組んでいて最先端の将棋にも詳
しい」と対局者を紹介します。
 
 
 
 大型ビジョン
聞き手の佐藤まり江さんは「おふたりは駒音
や対局姿勢など、『動と静』という感じですべ
てが対照的ですね」などと印象を語り、解説
会は緊張感の中にも軽妙なトークを交えて
進められました。
 
 
 
 
 
 
大型ビジョン 両者秒読みになった直後、飛車取りを放置した
石橋四段の歩突き!対する清水二冠も 飛車を
取らずにじっと同歩!という場面に深浦八段は
「お互い強情な展開。剣がふれあった 瞬間のよ
う」と感嘆の声を上げ、佐藤さんも「鳥肌が立ち
ました」。
 
 
 
 
 
 
 
          終局直後
しかしその前後石橋四段に誤算があったようで、棋勢は清水二冠に傾き、最後は「女流界 の激
辛流ですね」と評される指し回しで清水二冠が3度目の優勝を飾りました。
 
感想戦 感想戦
解説会場での感想戦によると両者はほとんど同じ形を指したことがあるとのこと。
「いい将棋を逆転されているので最後まで気は抜きませんでした。馬を自陣に引いて少し 安心
しました」と語る清水二冠は勝負の余韻かやや堅い表情でしたが、続いて行われた 表彰式で
は安堵の笑顔を浮かべていました。
 
          表彰式
               5年ぶり3度目の優勝を飾った清水二冠
   ☆観戦に訪れた女流棋士に
   対局の感想を聞きました☆
観戦する女流棋士
蛸島五段
力の入った熱戦でした。自分もよく指す将棋
なので、興味深く観戦しました。
斎田四段
清水さん得意の押さえ込みから手厚い指し
回しが見事でした。
3回の歩を垂らす手が印象に残りました。
矢内四段
清水さんが辛すぎました。感想戦もこわかっ
たです(笑)。
(女流王位戦に向けて)気合いが入りました!
藤森三段
おもしろかったです。大ビジョンが見やすくて
すばらしかった。 佐藤まり江さんの聞き手も
自然でよかったです。
石高二段
中盤が見応えがあって、おもしろい将棋でした。
古河二段
清水さんの強さと石橋さんの闘志に感動しました。
予選の模様 中倉彰初段
短い将棋できびきび見られてよかったで
す。来年以降も、鹿島杯はずっと続けて
いただきたいです。
中倉宏初段
深浦先生の解説がわかりやすかったです。
北尾初段
清水さんの強さが光りました。激辛な指し
手にめまいがしました。同年代のさっちゃ
んを応援してたので残念です。
 
 
清水二冠のスピーチ優勝者 清水女流名人・女流王位
対局前は緊張しましたし、相手が相手だけに複
雑な心境でした。 (直前インタビューでの)お約
束通り、顔を見ないように指したのがよかったの
かもしれません。
去年準優勝であと一歩だったので、今は優勝で
きたことを素直に喜びたいです。
公開対局には、カードが決まっていないうちから
たくさんのご応募をいただいて、 今日もたくさん
の方が見に来てくださって、本当にありがたく思
っています。
彼女(石橋四段)とはこれから何回も当たると思
いますが、彼女の熱意に負けないように これか
らもつとめていきたいと思います。
 
 
準優勝 石橋幸緒四段石橋四段のスピーチ
結果は残念ですが自分らしい将棋が指せまし
た。
また師匠を優勝させてしまった後悔は あります
が公開対局でたくさんの方に見ていただいて
うれしかったです。
女流棋士の将棋はなかなか見ていただく機会
が少ないですが、最近は戦型の幅も広がって
見ておもしろい将棋が増えてきていますので、
こうやってテレビやインターネットなどのメディ
アを 通じて、ひとりでも多くの方に女流の将棋
を見ていただきたいです。
 
打ち上げ 記念撮影
「アトリウム」では収録終了後打ち上げが行われ、関係者から「来年は10周年なので何か
記念になるような催しができれば」という声が聞かれました。
来年も『鹿島杯女流将棋トーナメント』をお楽しみに!