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<目次> 当日の模様 10/12追加up!
 
中井広恵女流六段インタビュー
  ・試験官に選ばれた心境 ・プロ編入について
  ・女流棋界について ・試験官としての意気込み
女流棋士からのコメント
日本将棋連盟理事からのコメント
 
お寄せいただいたメッセージ その1 その2 その3  その4 
 
<参考リンク> 編入試験についての要綱(日本将棋連盟)
特設ブログ(BIGLOBE)
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     ◇中井広恵女流六段インタビュー
 
      瀬川晶司アマのプロ編入試験(注1)6番勝負第4局が、10月10日(祝)東京・将棋会館
      で行われます。試験官をつとめる中井広恵女流六段に、心境や意気込みを聞きました。
 
 
 
 
   
----試験官に選ばれた心境を聞かせてください。
 
聞いたときは正直、「何故わたしが?」と思いました。「久保八段とふたりでセット」という表
現もちょっと・・と思いましたけど、連盟に所属している以上「やってくれ」と言われたら断わ
れないのではないかと。引き受けるからには女流棋士の立場を考えてもらうきっかけにな
ればと思ったんです。
 
(「プロ編入のための委員会」(仮称・注2)について)この一局の結果によってすぐどうこう
ということにはならないと思いますが、あのような一文が発表された以上、「会長がおっしゃ
ったことですから、これをきっかけとして女流棋士についても考えていただかないと困りま
す。」ということは、理事の先生にもはっきり伝えました。女流「代表」というつもりはありま
せんが、わたしが指すということはどうしても 「女流棋士」を背負うことになる。他の試験官
とちょっと立場的に違いますね。
 
----プロ編入についてはどうお考えでしょうか。
 
自分も奨励会出身だから瀬川さんの「プロになりたい」という気持ちはよくわかりますし、わ
たしも男性棋戦での対局にもやりがいを感じています。それは女流棋戦はどうでもいいと
いうことではなくて、強い人がいればやはり戦ってみたいと思うのが勝負師の性ですね。
 
今はタイトル保持者と数名だけが特別に参加させていただいてるわけですが、全ての男
性棋戦に出場できて、対局できるという保障が得られるフリークラス入りに魅力を感じるん
ですね。もちろん、既存の奨励会という制度があり、卒業した人にその資格が与えられる
わけですから、女性だから特別に・・というのは難しいと思いますし、強くは主張できません
が、アマチュアの方たちに門を開いたのであれば、女流も考えていただければ・・という思
いです。
 
それに、女流棋士の立場を明確にして欲しいというのも願いです。今は社団法人日本将棋
連盟に所属しているけれど、正会員(注3)ではないというへんな状況。何事にも会員か否
かがつきまといます。
 
----女流棋界についてどう思いますか。
 
女流棋士は今は「女性で一番将棋が強いのは誰か」
を競っている世界ですが、じゃあ女性で棋士の四段
が現れたときにどうなるのか。奨励会と女流が兼任
できなくなってから、今のままの制度でいくといずれ
おかしなことになるのではないかとずっと考えてきま
した。最近の女の子のレベルから考えて、そんなに
遠い話ではない気がしています。
理事の先生に女流の立場や将来をどう考えていらっ
しゃるか伺っても言葉を濁すばかり。
棋士も二言目には「会員じゃないから」です。
 
以前は女流の棋力も弱かったから、男性に勝てば
評価も変わるんじゃないかと、とにかく男性に勝つ
ことを目標にやってきたんですけど、結局何番か勝
ったとしてもそれだけでは連盟内部の女流棋士の
立場は変わりませんでした。
 
女流棋士になってもうすぐ25年になるんですが、いくつタイトルを獲ってもいつまでたって
も将棋まつりなどの序列がずっと後輩の新四段より下だったり(笑)。私はいいですけど、
一期生の蛸島さんたちのような大先輩には、もう少し敬意を表していただいてもよいので
はないかと。もちろん勝負の世界ですから、実力で判断されてしかるべきですが、長年の
功績もちゃんと評価していただきたい。
 
それに、「女流の仕事は聞き手」と決められている感じで、清水さんやわたしが聞き手をや
ってあんまり初歩的な質問をしても、見ている人も変だと思うし、解説の人もやりにくそうで
すよね。清水さんは解説も上手だし、男性棋士の対局を彼女が解説しても、見ているほう
は全然違和感ないと思うんですよ。
 
今は、女流棋士としていくら長年がんばっても、先輩方やタイトル経験者などが経験を活か
して仕事をするような場がなかなかないんです。若いか、若くないかという比較は世の常。
男性社会では仕方がないことだと思っていますが(笑)、それが前面にくることに正直言っ
て辟易している部分もありますね。
 
これまで女流棋士は表だってあまり立場などの主張を強くしてこなかったのですが、時代
も変わってきていますし、女性だって小さい頃からプロを目指して将棋界に入ってくるわけ
です。会員じゃないから仕方がない・・では、あまりにも後輩達に無責任で申し訳ない。
 
女流棋士会も自分たちでできることは積極的に動いていったほうがいいと思います。
ファンのみなさんにも是非後押しいただいて声を届けて欲しいですね。
 
----最後に、試験官をつとめる意気込みをお聞かせください。
 
瀬川さんとは昔研究会も一緒にやっていたし、力があることはよくわかっています。プロに
なっていてもおかしくなかったと思っていますが、奨励会を辞めてからさらにパワーアップ
されたのではないでしょうか。
でもわたしも男性棋士とたくさん対局させてもらっているので、比較して瀬川さんとの対局
がやりにくいという感じは全くありません。普段男性棋士と対局するときと同じ気持ちで指
すつもりです。
 
 
*注1 瀬川晶司さんプロ編入試験
プロ棋戦で高勝率をあげながら、現行の制度では棋士になることができない
アマチュアの瀬川晶司さんが、プロ入りを求めて日本将棋連盟に嘆願書を
提出したことから、フリークラス編入をかけて実施されることになった試験。
6番勝負で、3勝をあげれば合格、4敗で失格。第3局まで瀬川さんの1勝2敗。
対局の棋譜、観戦記などの詳細は「将棋世界」誌に掲載。第4局の観戦記は
先崎学八段が担当。
 
*注2 「プロ編入のための委員会」(仮称)
編入試験について」という文書の中で、中井女流六段の項に「彼女は男性
プロ相手に相当数勝っており、対局の内容によっては来年の総会に計られる
『プロ 編入のための委員会』(仮称)で討議が考えられる。」(原文まま)という
一文が あり、その具体的内容や実施時期が注目されている。
 
*注3 正会員
現在、女流棋士は日本将棋連盟の正会員として認められておらず、棋士総会
への出席ができないほか、待遇面でも棋士とは差がある。
 
 
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