私と将棋室田伊緒
「家族」室田伊緒
 
 将棋を始めて丁度6年がたちました。
 
 きっかけは弟が作ってくれました。将棋を続けられたのも弟のおかげ。
最初の1年くらいは3ヵ月先に始めた弟と、お母さん、お父さんには
勝てませんでした。1年がたち、本を読んで理解できるようになると、
次第に勝てるようになりました。それからは抜かしたり抜かされたり…。
 
 スランプというようなものはほとんど経験せず、順調にここまでくることが
できました。それというのもいつも隣にライバルがいたからです。
直接対局する事はケンカになるのであまりないけれど(笑)、いつも大会で
気になるのは自分の結果と弟の結果。
それと、何かの大会があるといつも車で連れていってくれた両親がいた
からです。お父さんは土日も仕事なので夏休みなど限られた時しか機会が
ありませんでしたが、山形や東京、九州など車で連れていってくれました。
お母さんは地元から隣の県まで毎週毎週連れていってくれました。
「今日はどこへ行くの?」と朝になって聞いているくらいお母さんに
任せっきりでした。
 
 土日は将棋。
 その生活が女流棋士になるまで続き、休む事なく、何も考えずにひたすら
突き進んだ結果ここまできました。何も考えずに将棋のことだけ考えていれ
ばいい…そんな環境をつくってくれた家族に本当に感謝しています。
女流棋士になった今ではこのままではいけないので、少しずつ少しずつ、
卒業できたらなぁと思っています。そう言いながらこの文章を書いている
今も、富山までお母さんと2人でむかっているところです(笑)
 
 『人は幸せを願うたびに1人きりではなれないと知る』
 
 これは私の大好きなアーティストの歌詞です。
この言葉を家族に伝えたいと思います。