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−−今、女の子で将棋はじめて、将棋が 好きで、ずっと指したいって思ったとき
に、道が2つありますよね。 女流棋士を目指す道と、奨励会に入 って、っていう道と。 |
| 清水「ああ、はい」 |
−−ご自身は女流棋士を最初からめざさ れて、やってこられて、でも別ルート
でやってくる方もいて。今いろんな方 が女流棋士にいるんですけど・・棋士 に
なりたかったって思うことあります? |
| 清水「棋士??わたしはもともと女流棋士 |
| になりたくてこの世界に入ったんで。 |
| 女性にしかなれないのが女流棋士、 |
| っていうあこがれがあって。華やかだ |
| しね、すごくあこがれがあったから、 |
| 奨励会についてとかよく聞かれるけ |
| ど、自分の中ではそういう選択肢は |
| なかったから」 |
| −−じゃ今でも、棋士になりたいとかはないですか。 |
| 清水「棋士・・棋士になるってどういうことなんだろうか。正会員になって保証される
っていう |
| 意味かなあ」 |
−−そっちの意味もあるかもしれないし、全棋戦参加して、っていうプレイヤー
としての意味 も両方あると思うんですけど。 |
| 清水「たしかに将棋は好きだし、みなさんに見ていただける将棋を指すっていうことは
すごく |
| 幸せなことだから、1局でも注目される将棋を指すっていう欲というのか、
希望は確か |
| にあるけれども、目指してるものが何かにもよると思う。全棋戦参加
することが自分に |
| とっての夢ではないので。前は全然出られなかったけど、今は
タイトル保持者になれ |
| ば、いろんな棋戦に出させてもらえるし。逆に言うと、女
流棋界の方がこの先未来が・・ |
| 実力的にも、世界的にも魅力があるので、そちら
に対して自分の担う役割が大きい方 |
| が楽しみ。・・あまのじゃくかな?(笑)」 |
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−−いえいえいえ。なかなかでも今女流棋士自身が、自信を持ってそういう風に
思いにくい ところが、もしかしたらあるんじゃないかと。 |
| 清水「あるのかな?」 |
−−やっぱりいわれやすい立場のような気もするし、なんというか・・将棋界に
対して貢献し てるっていう自負はあっても、評価が低いってこと、かなあ。評価
っていうのはいろいろ ・・いろんな面で、認められたいってところがあるんじゃ
ないかなって。 |
| 清水「人それぞれ目的が違うと思うし、立場も違うから、みんな方向が違って、それは
当たり |
| 前だと思う。基本的に勝負の世界なので、どうしても結果がすべてで評価
されやすくな |
| っちゃうところもある。だから評価をされにくい部分、はあるけれ
ど・・ただ徐々に開かれ |
| てきているとは思うんだけれども」 |
| −−目的って、人それぞれ違ってていいんでしょうか。 |
| 清水「大きな目的は、何かあると思うんだよね。でも、方法はそれぞれ違うと思うし、
立場も違 |
| うよね。たとえばタイトルをとりたいって思う人だったら、技術的なも
のとか心技体の向上 |
| につとめるのが義務であるだろうしつとめだろうけれど、普
及の面で、誰よりも沢山とか、 |
| 上手に人に教える、っていう目標を持って
いるんであれば、教え方を上手になるっていう |
| のが大事。わたしとしては、女流
棋界の未来、発展につながることをしたいと思ってるし、 |
| そういうことをみんな
で考えてるってことが大事だと思う。できるできないは、一回やって |
| みなくちゃ
わからないけれど、そこへ向かって進んでることなら、人が非難しちゃいけない |
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と思う。わたしがこうやってるんだからあなたもしなさい、っていうのも間違っ
てるし、誰か |
| がやってるからわたしもしなくちゃいけないかな、って思うのも、
ちょっと違うかなって」 |
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| −−女性と男性の将棋って違うと思いますか。 |
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| 清水「基本的に、人間の作りとして女性と男性 |
| は違うと思います。で、そういう意味で、 |
| いろんな得手不得手があるとは思って |
| る。一緒だとは思っていないのね。ただ、 |
| 男性の将棋、女性の将棋っていったとき |
| に、男性だってピンからキリまでいて、女 |
| 性も幅があるから、一概にそれに対して |
| 返事をすると誤解を招くので、できない。 |
| たとえば個人名を出して、羽生善治の将 |
| 棋と、清水市代の将棋は違いますかと聞 |
| かれれば、答えられるかなっていうのは |
| あるけれど」 |
−−男でありこういう性格でありこういう環境である羽生さんと、とか要素のひ
とつとして影響 はあるだろうけども、大きく男性女性っていうくくりだと。 |
| 清水「幅が広すぎて、どこをどう取って比べていいかわからないし。あと、解説で
一番いやだ |
| なーと思うのは、『さすが女性で攻め将棋ですね』って解説の人がお
しなべておっしゃ |
| るけども、本当に見てくださってるんですか、って。女性だっ
て受け将棋の人はもちろん |
| いるし、決めつけていっちゃうとつまんないなって。
清水さんは攻め将棋です、っていっ |
| てくれる分にはいいと思うんだけど」 |
−−女流棋士は今聞き手って立場が多いですけど、解説も機会があったらやって
みたいと思 いませんか。 |
| 清水「何度か席上対局で経験はありますし、女流の解説だったら、人をよく知ってるか
ら、解 |
| 説もいいかなと思ってるんだけどね、男性が聞き手で女性が解説しても。
なにが大切か |
| っていうと見ている方が楽しいのが一番だから、そういう人選がい
いかなって思ってる |
| んですけどね」 |
| −−時と場合によってはいいですよね。たとえば鹿島杯とか。 |
| 清水「プロフィール的なこととかだったら女流同士の方がね、いえることも
多いだろうし」 |
| −−清水さんの解説、見たい人いっぱいいると思いますよ。 |
| 清水「やってみたらけっこう大変なんだけど、NHKの将棋講座をさせていただいたと
きに、ず |
| いぶん鍛えられたから。むずかしさも知りましたし。将棋講座も今まで
男性ばっかりだっ |
| たんで、最初に頼まれたときはやっぱりちょっと無理だ、と思
ってお断りしたんだよね。 |
| で、まあ少し経って、また今回改めて頼んでもらって、
一回女性がこの講師やらせても |
| らってれば、次につながってくかな、と思って、
危険を覚悟で(笑)」 |
−−ホームページでも、清水さんの講座を見て女流棋士を知って、検索してここ
にたどり着き ましたっていうのがけっこうありました。 |
| 清水「ほんと?一件でもあればもう、やった甲斐があります。それはよかった」 |
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−−そういえば最近、市代さんたちが出たドラマのビデオがある、っていうんで、
比江嶋さんと 妹と3人で見たんですよ。 |
| 清水「あっ、ありましたね、殺人事件起こるやつでしょ?どうしてそんなの持ってるの、
謎だなあ(笑)」 |
| −−で、清水さんがあまりに違和感がないんでびっくりして。 |
| 清水「またぁ・・あまりに若くて、じゃないの?(笑)恥ずかしいなあ」 |
| −−機会あったらまた女優さんとかやらないですか。 |
| 清水「好奇心が旺盛なんですよ、昔っから。何にでもチャレンジしてみたくて、やるか
らには常に |
| 一生懸命になっちゃうタイプなんで。でもやっぱり、クイズ番組の方
が楽しいかな。その場 |
| その場の反射神経というのもあるし、チーム戦が多いので。
普段がほら、個人戦でしょ?」 |
| −−そうですね。 |
| 清水「チーム戦がすごく新鮮で楽しいの。他の人の答えに一喜一憂するときとか」 |
| −−でも女優さんもまたやってほしいなと思って。 |
| 清水「ありがとう!そういわれるうちが花だから(笑)。あれが幻の1本になってるの
がいいんだ |
| よね(笑)」 |
| −−たぶん、見てる人も将棋指しだと思わなかったと思いますよ(笑)。 |
| 清水「何者、とか?(笑)まぁでも何やる時も、とにかく楽しんじゃおうって思っ
てやっているので」 |
| −−緊張とかしないですか? |  |
| 清水「すっごいする!」 |
| −−そうなんですか? |
| 清水「就位式もものすごい緊 |
| 張して、前の日とかよく |
| 眠れないの。舞台に立っ |
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てもバクバクしてるんだ |
| けどいざ本番になったら |
| もうやるしかないって」 |
| −−見えないですよねー。 |
| 清水「損だよね、やせる思いでやってるんだけどわかってもらえない(苦笑)」 |
| −−そうは見えないけど・・ |
| 清水「舞台に立ったり、講演もそうなんだけど、見てる人が笑ってくれたり、楽しんで
くれると |
| すごくうれしくなっちゃう。だからそのためにはがんばっちゃいますね」 |
−−将棋世界の連載も、文体はすごく親しみやすいのによく読むと中身は高度、
って評判で すよね。 |
| 清水「ありがとうございます、そういっていただけるとがんばってる甲斐があります」 |
| −−どういうねらいにしてるんですか。 |
| 清水「将棋世界を買ってくれる読者の方っていうのは、すごく将棋が好きだと思うんで
すよね。 |
| 半端に好きじゃ本買わないでしょ?で、そういう方は少しでも自分をよ
りよくしたいと思っ |
| ていると思うんで、できれば何かそのヒントになるようなこ
とを具体的に示したいな、と |
| 思いつつ、やっぱり楽しんでもらいたいので、エッ
セイにしてます」 |
| −−ふだんのお行儀のいい清水さんと、あの文章だとすごいギャップが。
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| 清水「え、ほんと?どっちがほんとだって感じ?全部自分なんだけどね。こういう形で
生きなき |
| ゃいけない、ってものは自分にはなくって、あのときもわたし、くだけ
てるのもわたし」 |
| −−けっこうおちゃめなところもあるんですよね。 |
| 清水「気づく人は少ないけどね(笑)」 |
| −−駄洒落っていっちゃいけないかもしれないけど、ギャグとかも好きですか。 |
| 清水「大好きですね。笑うこと大好きなので。笑えばいやなこと全部忘れそうな気が。
人間 |
| 考え方ひとつだと思うんで、いやだなと思うとほんとにいやになっちゃうか
ら、全部いい |
| 方に考えるようにしてます」 |
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| (インタビュー・文 大庭美夏) |
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