ここだけの話〜清水市代4〜 大事なのは気持ち、考え方
 −−今期女流棋戦はまだ1局しか指されて
   ないんですね。(注・7/15時点)
 清水「ねえ〜?(苦笑)。あるときはすごい続
     くんですけどね」
 −−調整むずかしいですねえ。
 清水「むずかしい。実戦の感覚が、久しぶり
     になっちゃうとむずかしいですね」
 −−わたしなんか対局のたんびに久しぶり
    で、どきどきしてる間に終わっちゃうん
     ですけど、どんどん対局がある人とは
    やっぱりどうしても違うよなーって。
    研究してても、対局って一番だから。
 清水「うん、全然違うもんね、研究と実戦は。
     やっぱり感覚とか環境が違うし。だか
     ら対局の間が空いちゃうと、その空気
     に慣れるまでが・・持ち時間短いし、
     慣れたころ終わっちゃうかもしれない」
−−清水さんって、対局前とかあととか、戦法にしても、対局の時のスタイルが全部確立されて
   るような印象があるんですけど、何かこだわりがあるんですか。
   極めたいものがあって、それに向かってるとか。
清水「自然のまま。・・全然自然に見えない?(笑)」
−−(笑)
清水「たとえばタイトル戦だったらタイトル戦に向かう前の気持ちの高め方とかがやっぱりあって、
    対局室に入るときに、今日一日お世話になるなあって気持ちから自然に行動とか態度とか
    に出るので、意識してこうしなくちゃ、と思ったことはあんまり(ない)」
−−しなくちゃいけないからやるとかじゃなくて。
清水「そう。気持ち・・常に気持ちかなあ。一番大事なのは気持ち、考え方だと思ってるんで」
−−対局の時はすごいポーカーフェイスですよね。
清水「そうみえますか」
−−ふだんは、絶対この人は情緒豊かな人だ、ってすぐわかるようないろんな顔してらっしゃる
   のに、対局の時は違う清水市代が出てて。
清水「確かに対局中はあんまり表情出ないようにして来ちゃったかなあ、プロになったころから。
    それで慣れて来ちゃってる」
−−出さないようにっていうのは、作戦上っていうことですか。
清水「いや、わたしは気持ちに殉じてしまいやすいので、顔に出ちゃうとそっちへ自分の感情が
    行っちゃう、っていうのもあって」
−−じゃあ、乱れないために。
清水「笑うときは思いっきり笑っちゃうし、泣くときは思いっきり泣いちゃうタイプなので、盤上に
    集中するためには幅が出ちゃうとよくないかなーと」
−−でも涙もろいですよねえ。就位式とかも。
清水「最近とくにそうなっちゃいましたね、昔はな
    かったのにねえ(笑)。マラソン見てても泣
    いちゃうもん。一生懸命やってるなあと思
    いつつ、ぽろぽろって」
−−ほんとはそういう性格なのに、自分を律して
   いくのは相当大変だと思うんですけど。
清水「最初の頃は、そのギャップがありました。
    盤上では正直な自分の気持ちを出さなき
    ゃいけないけど、表情は出しちゃいけない
    みたいな。人前にたくさん出るようになる
    と、素直に出しすぎてもいけないなってい
    うのがあるから、段々慣れて来たのかな」
 
 
一番の普及は・・・
 
−−いちばん個人的に聞きたかったことは、これから女流棋士、女流棋士会ってどうしていっ
   たらいいと思います?ってことなんですけど。
清水「どうしても、今現在いいように、って考えがちで、みんな当事者だから、意見がまとまる
    ってことがほとんどないでしょう、立場が全然違うから。だけど、10年後20年後30年後
    に、どういういい形で次の世代に残していってあげられるかってことを今考えないと、
    全然間に合わないと思いつつ、考えてはいます。考えてはいるけど、具体例っていうと
    なかなかむずかしいですね」
−−目先の生活が苦しいと、なかなか先のことも考えられないですよね。
清水「それもそうなんだよね。明日食べるお米がないのに、先のことどう考えるんだっていわ
    れても、それもほんとに確かなことだと思うし。だいたい女流棋界をもっとアピールする
    んだったらば、賞金を大きくしていただけると、注目度も上がりますし、女流棋士全体
    の活力にもなりますので、それは一番の普及になるのではと思ってるんですけど」
−−それは・・・。
清水「強くなれ、っていうより、強くなる意欲を持てるように。まあニワトリと卵、どっちが先か
    っていうことになっちゃうかもしれないけど」
    
−−夢を食べて生きていけるわけでもないですしね。女流棋士も、若手の人とか逆に純粋
   すぎる人が多いかもしれない。お金稼ぎたくてやってるわけじゃない、将棋さえ指せれ
   ばいいんだ、とか。
清水「プロというからにはお金をいただくということなので、それなりの義務、というかつとめ
    が当然生じると思うし、自分はそうじゃないっていくらいっても、周りがそういう目で見
    るから許されない部分てやっぱりあるよね、注目されるから。いくら自由で制約のない
    職業といっても、好きなことしていいかっていうとそうではないと思うしね。公の場にで
    るときも当然あるから、それは自分でしっかり考えてもってないと」
 
 
結婚生活してみたい
 
−−ご家族をすごく大切にされてるみたいですけど、一人暮らししてみたいなあとか思ったこ
   とないですか。
清水「昔ありましたよ。若いときはすごくそういう思いは強かったけれど、今は・・。 変な言い方
    だけどこのままだといずれは自分一人になっちゃうのかな、だったら今望んで一人にな
    ることもないや、って」
−−でもじゃあ、2人、とか4人とか、そういうのは。
清水「ああ、増えてくのね・・増えてくの、いいなー
    と思います」
−−結婚、したいですか?
清水「うん、したい。(即答)」
−−したいですかぁ。
清水「結婚生活してみたい。したことないことだか
    らね、未知の世界だから」
−−1週間だけとかじゃなくって?
清水「するどいとこついてますねえ」
−−あははは。
清水「持続性があるかどうかの問題ですね(笑)。なかなかなんにも続かなくて、不器用だ
    から。まれに続いてるのが将棋と茶道だけで、あとはなかなか」
−−っていうか、結婚って、したらどんなにいい方とでもペースが変わっちゃう と思うんです
   よ、どうしても。
清水「そう、なんですね(笑)。自分のペースで、ってわけには・・」
−−怖くないですか。
清水「ああ、そういう部分はある。やっぱり長い間、生活が盤上に直結するってことが結構
    多かったので、知らないうちに、自分のペースってすごい大切にしてると思う。怖い部
    分はある。でもそれがだんだん薄れてきたのが、子どもたちと接するようになって、『
    自分のペースじゃ何にもできない』っていうのがわかって から、かえってその怖さが楽
    しみになってきたので」
−−じゃあ今なら心境の変化が。
清水「今ならチャンスかも、なんて(笑)」
−−どんな人だったらしてもいいかな、とかってあります?
清水「そんな・・贅沢を言えるような環境なんでしょうか、わたしは(笑)」
−−これだけはっていうのは。
清水「これだけは・・そうですね、小さなことに感動できる人、あと笑いがある人がい いですね」
−−キッズ・ハウスでお子さんたちと関わってると、こんなこと聞いていいかわ かんないんで
   すけど、自分の子どももほしい、とか思いません?
清水「やっぱりけっこう思うんだけど、でも、友だちから『大変!!』っていうのを、うわーーー
    っと聞かされてて(笑)。ただそれだけきっと楽しみとか、成長を毎日見られる充実感っ
    てあるんでしょうね。わたしなんか2週間に一度しか会わなくても成長が見えると楽しい
    から。責任ももちろんあるから、なんともいえない ところもあるけれど」
−−そうなったときの清水さんも見てみたいですよ。
清水「きっとがらっと変わるでしょうね(笑)」
 
 
温かく見守ってください
 
−−今後のご自身の目標、目的をどこにおいてやってらっしゃいますか。
清水「そうですね、人間はひとつの、一人の人間だけれども、いろんな顔をもってていいし、
    それが個性でその人の魅力だと思うので、タイトル保持者としての顔とか、女流棋士
    としての顔とか、いろいろ持って、その役に応じた目標を持っていたい、と思ってます。
    タイトル保持者ならまず防衛戦が大きな目標なので、防衛目指しますし、女流棋士と
    しては、普及のために何ができるか、いつも考えていたいと思っています」
−−では最後に、ホームページをご覧のみなさんにメッセージをお願いします。
清水「女流棋界、女流棋士自体がすごく華のある存在だと思いますし、みなさんもそういっ
    て応援してくださってるんですけど、花ならまだつぼみというか、芽がようやく出てき
    はじめたかなっていうくらいの段階なので、温かく見守っていただければありがたい
    です。花も本人だけだとうまく咲けないので、太陽も水も肥料も必要ですし、それが
    みなさんからの応援だと思いますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします」
 
 
 
−−あの、清水さんを誘うとき、これならついていっ
   ちゃうかも?っていう殺し文句、ないですか。
清水「ええと・・『結婚を前提にお付き合いしてくだ
    さい』とか?(笑)」
−−(笑)どこか行ってみたいところとか。遊園地
   は好きですか?
清水「ジェットコースター大好き!ディズニーランド
    とかディズニーシーにも行きたいんだけど、
    なかなか時間がなくて」
−−あ、いいこと聞きました(笑)。今度機会があ
   ったら是非。長時間どうもありがとうございま
   した。
清水「ありがとうございました。美夏ちゃん相手だ
    ったからちょっと喋りすぎちゃったかな(笑)」
 
           (インタビュー・文 大庭美夏)
 
  パート3へ                               
 
清水二冠サイン入り「30周年フォトグラフ」プレゼント!
 
 
 
  ☆当選者発表☆
  長崎県 谷村直樹様
  岡山県 岡上一彦様
  東京都 山田康平様
  神奈川県 熊谷明哉様
  神奈川県 小野恵様
  ☆おめでとうございます☆